登山道具 選び方

ザック?ポール?スタッフバック?一体何のこと?

登山の初心者が意外と見落としがちなのが道具の選び方です。「とりあえず、何でも良いのでは?」と思っている初心者がとても多いのです。

 

確かに、ただ山を歩くだけなのでテニスやサッカー、野球のようなスポーツとは違い特別な道具は必要無さそうです。お弁当をリュックサックに入れて、山登りをする。そんなイメージかもしれません。

 

私も最初はそんな甘いイメージでした・・・でも安全に登山するためには、履きなれた運動靴はNG・使い慣れたリュックサックもNGなのです。「日帰りの登山くらい、大丈夫だろう」そんな甘いイメージは、どうか捨ててください。低い山だとしても、相手は大自然です。

 

登山コースと言えど、コンクリートの道でも、運動場でもありません。登山コースは整備された道ばかりではないのです。木の根が飛び出した足場の悪い道だったり、何となく石段??と思う程度のおそまつな段差が沢山あったり、中には鎖伝いに登る場所すらあります。つまり足元に注意をしながらひたすら上り道という状態です。なので、スニーカーで行くと足が痛くなります。また、普通のリュックサックで行くと、肩への負担が重くなり首や肩を痛めてしまいます。ケガをしてからでは遅いですので必ず、専用の道具を使ってください。

 

 

登山用品店に行ってもよくわからない

 

ところで、あなたはお店で、登山の道具を見られたことはありますか?「とりあえず、お店に行く前に少し知識を得ておこう」と思っていらっしゃるかもしれません。それは大変素晴らしいことです。「道具の選び方」は店員さんに聞けばいいだろう。そう思って、私ははじめにお店に足を運びました。

 

しかし、それは甘い考えでした。というのも、店員さんは気さくに説明してくれるものの、そもそも話に登場する専門用語が分からないのです。ザック?ポール?スタッフバック??どれにしますか、と言われてもそれが何なのかすら分かりません・・・。また、「どんな仕様がいいですか?」と聞かれるのですが、基本的な道具の仕様も何もわからない私には、さっぱりでした。「またにします…」そう言って、逃げるように帰ってしまいました。

 

お店にはたくさんの種類やメーカーの登山道具があります。何を基準にして選べばいいのか?どれが自分に合うものなのか?どれなら安全なのか?道具選びに迷う要素がありすぎて、困ってしまいます。そこで道具を選ぶときの基準をお教えします。

 

ずばり!「疲れにくい」ことです。当たり前の事かも知れませんが、登山では自分の足で歩いて登り下らなければなりません。一緒に登る人はあなたの救助隊ではありませんから、疲れたあなたに手を貸したり、ましてや背負ったりはしてくれません。第一、あなたが疲れているのと同じようにみんなも疲れています。

 

また、「疲れ」は判断力を鈍らせることが多いです。予定外ではあっても、少し休憩すればいいところを、早く進んで、その先で休憩することを選択したばかりにケガをしたり、体調を悪くしたりする人は、けっこういます。ですから、登山を最大限に疲れにくくすることが大事なのです。

 

そして実は、疲れにくい登山をするためには道具の選び方が重要なポイントになります。体力があれば、疲れにくくなるんじゃないのか?だから、体力をつけないといけないんじゃないのか?と思われがちですがその考え方は間違いです。

 

登山では体力をつけること以上に、道具の選び方・使い方があなたの登山の道のりを少しでも楽にするか疲労困憊になるかの分かれ目なのです。「より疲れにくい」道具の選び方、使い方をしてください。そうすれば、体力に自信がなくても十分安全で、楽しく山道を歩けるということなのです。


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